トランクルームに置いた荷物が盗まれたら、火事で燃えたら、いくら戻ってくるのか。補償の内容は、料金表の月額を見ても分かりません。
そこで9サービスの公式サイトで、補償の対象と上限額を当たりました(2026年8月19日確認)。単位がサービスごとにバラバラ(1箱・1室・1㎥)なので、そろえて比べます。
9サービスを当たると、補償の内容を公開しているのは8サービスでした(スペラボは公開ページに記載が見つかりません。加瀬は約款に、会社が付保する損害保険が書かれています)。そして公開されている標準の補償は薄いです。宅配型の標準は1箱1万円まで、部屋タイプは対象になる事故が火災・盗難などに限られます。
オプションで差が出ます。同じ月55円/箱でも、上限はサマリーポケット500,000円・minikura100,000円と5倍違います。
上限を超えた分は自己負担です。高価な物は「補償で守る」のではなく、上限から逆算して預けるかどうかを決めてください。
【一覧】9サービスの補償を公式で確認した
まず宅配型です。荷物1箱(1カーゴ)あたりの上限で比べます。
| サービス | 標準の補償 | オプション | 公式の根拠 |
|---|---|---|---|
| minikura | 1箱10,000円まで | あんしんオプション(月55円/箱)で最大100,000円 | 公式ヘルプ「お預かり中の補償について」 |
| サマリーポケット | 1箱10,000円まで | あんしんサポート(月55円/箱)で1箱最大500,000円・1点最大50,000円 | 公式「あんしんサポート(補償)について」 |
| 宅トラ | レギュラーボックス600,000円/箱・ミニ440,000円/箱・ちびトラ3は80,000円/3箱(1箱あたり約27,000円)・大型300,000円/㎥ | —(標準に含む) | 公式Q&A |
次に部屋を借りるタイプです。金額より先に「対象になる事故」が違います。
| サービス | 補償のしくみ | 対象の事故 | 上限 |
|---|---|---|---|
| ハローストレージ | 保険が自動付帯(追加費用の記載なし) | 火災、爆破、爆発、盗難(警察へ被害届が提出されているもの) | 500,000円/1事故・1室 |
| キュラーズ | 火災保険・盗難保険にサービスが加入(保険料は同社負担) | 火災・盗難 | 収納サイズによって異なる(公式に金額の記載なし) |
| ドッとあ〜るコンテナ | 補償料月500円(非課税)が毎月かかる | 火災と盗難のみ | 単価200,000円以下の物に限り最高300,000円(100,000円超の物は事前申告) |
| スペースプラス | 自動付帯の記載なし。希望者に動産保険を案内 | プランによる | プランによる |
| スペラボ | 公式に補償の記載を見つけられず | — | — |
| 加瀬のレンタルボックス | サービスが損害保険を付保(約款に明記) | 火災・漏水・雨漏り等の偶発的事故 | 300,000円 |
「補償あり」の一言で並べると、この違いが全部消えます。とくに注意したいのは次の2点です。
一覧から読み取れること。
- 9サービスとも、水災(台風・豪雨の浸水)を対象と明記していない
-
ハローストレージの対象は火災・爆破・爆発・盗難の4つで、minikuraは地震・津波・大水・暴風雨・虫害を免責と明記している。
- 「記載なし」と「非公開」がある
-
キュラーズは保険に加入していると明記しているが上限は非公開。加瀬は約款に上限30万円の損害保険の付保が書かれ、スペラボは公開ページに補償の記載自体が見つからない。
補償の免責には「禁止収納物」が入ります。何が禁止されているかは6サービスぶんを別記事に並べました。

月55円のオプションで、補償の上限は最大50万円まで上がる
minikuraもサマリーポケットも、標準の補償は1箱10,000円までです。服を10着入れれば超えるくらいの水準で、「補償があるから安心」とは言えません。
両社とも月55円/箱のオプションで上限を上げられます。ここで差が出ます。
| minikura あんしんオプション | サマリーポケット あんしんサポート | |
|---|---|---|
| 月額 | 55円/箱 | 55円/箱 |
| 上限(1箱) | 100,000円 | 500,000円 |
| 上限(1点) | — | 50,000円 |
| 標準からの上乗せ | +90,000円 | +490,000円 |
| 条件 | — | 東京海上日動の保険。支払いは損害額の95%(縮小てん補割合) |
同じ月55円で、上限は5倍違います。1点50,000円の上限と95%の縮小てん補という条件は付きますが、月55円で付けられる補償ではサマリーポケットのあんしんサポートの上限がいちばん高くなります。サマリーポケットは、月595円/箱のサマリーポケットプラスに入ると、上限が1箱3,000,000円・1点100,000円まで上がります(入れる人数に枠があります・2026年10月10日確認)。
サマリーポケットの補償オプションと上限の条件は、評判記事で確認できます。


あんしんサポート(月55円/箱)は預け入れ時に付けられます。
預け入れ送料は0円。取り出しはボックス1,100円/アイテム880円〜がかかります。
minikuraの免責(地震・津波・大水・暴風雨・虫害)も含めて、在庫や高額品を預ける場合の限界はこちらで詳しく計算しています。

部屋タイプは金額より「対象の事故」を見る
部屋を借りるタイプで公式が対象と上限の両方を公開しているのは、確認できた範囲でハローストレージとドッとあ〜るコンテナの2サービスです。
- ハローストレージ(自動付帯・500,000円/1事故・1室)
-
対象は火災、爆破、爆発、盗難。盗難は「外部からの不法侵入により警察へ被害届けが提出されているもの」という条件つきです。故意・過失と、契約で収納が禁止されているものは対象外です。
- ドッとあ〜るコンテナ(補償料 月500円・最高300,000円)
-
対象は火災と盗難のみ。単価200,000円以下の物に限られ、100,000円を超える物は事前申告が必要です。補償料は任意ではなく毎月かかります。
- キュラーズ(保険料は同社負担)
-
公式FAQは「火災保険及び盗難保険に加入しております。収納サイズによって補償限度額が異なりますので、詳しくはお問合せください」としています。上限額は公開されていません。
共通するのは、対象が火災と盗難を軸にしていて、水災が入っていないことです。台風や豪雨の浸水で荷物がだめになっても、上の補償事故の列挙には含まれていません。屋外コンテナに湿気や水に弱い物を置くなら、補償ではなく置く物の側で調整してください。
屋内型・屋外型・宅配型で補償と設備がどう違うかは、タイプ比較にまとめています。

部屋タイプで対象と上限の両方を明記しているのはハローストレージです。自動付帯なので、補償のために追加の手続きは要りません。
ハローストレージの安心保証パック880円/月を含めた毎月の負担は、評判記事で計算しています。

補償のしくみを持たないサービスもあります。公式が「品質保証はできません」と書いている例は、プラスルームの評判記事で扱っています。


保険は自動付帯で、上限は500,000円/1事故・1室と公開されています。
郵便番号を入れるだけで空室と月額が確認できます。WEB申込で初期費用が割引されます。
約款を読むと、災害とカビは補償の外にある
公式サイトが「補償」と書いているのは保険のことです。約款はそれとは別に会社の責任を定めていて、この2つは範囲が違います。当サイトが持っているハローストレージの屋外型約款(全文15,162字)で、両方を並べました。
| 何が起きたか | 会社の責任 | 保険(自動付帯) |
|---|---|---|
| 火災 | 免責(第17条) | 保険の対象(第18条・上限50万円) |
| 盗難 | 免責(第17条) | 保険の対象(第18条・上限50万円) |
| 地震・津波・高潮・大雪 | 免責(第17条) | 対象外 |
| 風雨・浸水 | 免責(第17条) | 対象外 |
| 気温や湿度の変化(カビ・錆) | 免責(第17条) | 対象外 |
会社の責任を定めた第16条は、故意または重過失があった場合を除いて一切の責任を負わないとしています。消費者契約法があるため、過失による直接かつ通常の損害だけは30万円または月額使用料の12ヶ月分のいずれか高いほうを上限に賠償する、という書き方です。月8,000円の部屋なら12ヶ月分は96,000円なので、上限は30万円のほうになります。
第18条には補償限度額50万円と書かれていますが、同じ条に「当社が以下の補償限度額を内容とする損害保険を付保していることを契約者に約束するものではなく、変更又は中止される可能性があります」とあります。公式サイトの「自動付帯・500,000円」という表記だけを見て、保険が必ずあるものとして預ける物を決めないでください。
加瀬のレンタルボックス(屋内・屋外・バイクの3種・合計23,113字)も同じ形でした。屋内型は第12条で温度・湿度によるカビ・錆・鼠害・虫害、火災・地震・風水害・浸水、第三者の盗難を免責とし、第15条で賠償額を支払われる保険金を含めて30万円まで、1点または1組が定価20万円を超える物は20万円までと定めています。屋外型は第7条で、収納品の紛失・滅失・損傷・変質その他一切の損害につき責任を負わないとしています。
まとめると、戻る見込みがあるのは火災と盗難だけです。地震・水害・カビは、会社の責任からも保険の対象からも外れています。当サイトが東京23区のハローストレージ262物件を調べたときは、屋外型の86%が浸水想定区域にありました。水に弱い物や湿気に弱い物は、補償をあてにせず置く場所のほうで避けてください。
20万円の荷物を宅配型に預けると、標準の補償は半分しか届かない
段ボール10箱・中身の総額200,000円(1箱あたり20,000円)を預けたとします。事故が全部の箱に及んだ最悪の場合で、標準の補償がどこまで届くかを計算しました。
| 預け先 | 標準の補償で届く最大 | オプションを付けた場合 |
|---|---|---|
| minikura(10箱) | 100,000円(1箱10,000円 × 10箱)=総額の半分 | 全額(月550円の追加で1箱100,000円まで) |
| サマリーポケット(10箱) | 100,000円=総額の半分 | 全額×95%(月550円の追加。1点50,000円までの条件つき) |
| ハローストレージ(1室) | 全額(500,000円/1事故・1室の範囲内) | —(対象は火災・爆破・爆発・盗難のみ) |
| ドッとあ〜るコンテナ(1室) | 全額(最高300,000円の範囲内) | —(火災・盗難のみ。単価200,000円以下) |
宅配型の標準では、総額200,000円のうち100,000円までしか届きません。月55円のオプション代は、10箱でも年6,600円です。1箱の中身が10,000円を超えるなら、付けない理由はありません。
楽器は小さくても高価です。補償の上限を超える例として別記事で扱っています。

補償から逆算して預ける物を決める3ステップ
補償は事故のあとで増やせません。預ける前に決まります。
ざっくりで構いません。総額は上限と比べるため、最高単価は1点あたり・単価あたりの条件(サマリーポケット1点50,000円まで、ドッとあ〜る単価200,000円以下)と比べるためです。
補償を公開している社は火災と盗難を対象の軸にしていますが、水災はどの社の対象にも明記されていません。湿気・水に弱い物と、地震で壊れやすい物は、補償が効かない前提で考えてください。minikuraは地震・津波・大水・暴風雨・虫害を免責と明記しています。
骨董品・貴金属・思い出の品など値段の付けにくい物は、そもそも各サービスの約款で収納が禁止されているか、補償の対象外です。上限に収まらない物を「気をつけて預ける」という選択肢はありません。手元に置くか、美術品専門の保管サービスを検討してください。
湿気による変質は補償の対象かどうかもサービスで分かれます。各サービスの湿度の扱いは別記事で並べました。

水災は対象外なので、浸かる場所かどうかは借りる前に自分で確かめることになります。

よくある質問
- トランクルームの荷物に保険はかかっていますか?
-
サービスによります。ハローストレージは保険が自動付帯で上限500,000円/1事故・1室、キュラーズはサービス負担で火災保険・盗難保険に加入(上限は非公開)、ドッとあ〜るコンテナは補償料月500円が毎月かかり最高300,000円です。スペースプラスは希望者への動産保険の案内です。加瀬のレンタルボックスは約款に、会社が付保する損害保険(火災・漏水・雨漏り等の偶発的事故・上限30万円)が書かれています(2026年9月10日確認)。スペラボは公開ページに補償の記載が見つかりませんでした(2026年8月19日確認)。
- 宅配型の補償はいくらまでですか?
-
minikuraもサマリーポケットも標準は1箱10,000円までです。月55円/箱のオプションで、minikuraは最大100,000円、サマリーポケットは1箱最大500,000円(1点50,000円まで・支払いは損害額の95%)に上がります。宅トラは標準でレギュラーボックス600,000円/箱・ミニ440,000円/箱です。
- 台風の浸水で荷物がだめになったら補償されますか?
-
当サイトが確認した範囲では、水災を補償の対象と明記したサービスはありません。ハローストレージの対象は火災・爆破・爆発・盗難の4つで、minikuraは大水・暴風雨を免責と明記しています。湿気や水に弱い物は、補償が効かない前提で預け先と置き方を決めてください。
- 高価な物を預けたいときはどうすればいいですか?
-
まず上限と照合してください。確認できた範囲で1箱あたりの上限が最も高いのは、サマリーポケットプラス(月595円/箱)に入ったサマリーポケットの1箱3,000,000円(1点100,000円まで)です。月55円のあんしんサポートなら1箱500,000円・1点50,000円まで、宅トラはレギュラーボックスが標準で600,000円/箱です。それでも収まらない物や値段の付けにくい物は、各サービスの約款で収納が禁止されているか補償の対象外になるため、預けない判断が確実です。
まとめ
補償について押さえることは2つです。
- 標準は薄い
-
宅配型は1箱10,000円。月55円のオプションでサマリーポケットは500,000円・minikuraは100,000円と、同じ値段で5倍違う。
- 対象は火災と盗難が軸
-
9サービスとも、水災を対象と明記していない。上限や対象から外れる物は「預けない」が唯一確実な答え。
本記事の補償内容は2026年8月19日に各サービス公式サイトで確認したものです。補償の条件は変更される場合がありますので、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。
料金・解約条件まで含めた7サービスの総合比較は、こちらにまとめています。

預けるものと支払い方法から候補を絞りたい場合は、診断ページで最短2問に答えると1サービスに決まります。



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