在庫をトランクルームに置けるかどうかは、料金より先に規約と補償で決まります。「安いから」で契約すると、規約違反か、事故のときの自己負担で問題になります。
この記事は法人・個人事業主向けです。各社公式(2026年8月19日確認)の規約と補償を読み、出庫の回数で預け先がどう変わるかまで計算しました。
自社の在庫を置くこと自体は、規約で禁止されていません。ハローストレージの規約が禁止しているのは「住居及び事務所等の目的で使用すること」と「倉庫業を営む行為及び第三者からの寄託を受ける行為」です。作業場にすることと、他人の荷物を預かることがNGです。
問題になるのは補償です。minikuraの補償は通常1箱1万円。単価1万円の商品を20個入れれば1箱20万円になり、19万円が自己負担になります。
出庫の頻度でも答えが変わります。宅配型は取り出しが1箱1,100円かかるため、月3回出庫すると部屋タイプより高くなります。
法人名義で契約できます。郵便番号を入れて近くの物件と月額を確認してください。

郵便番号を入れるだけで空室と月額が確認できます。WEB申込で初期費用が割引されます。
規約で禁止されているのは「事務所化」と「倉庫業」
「商用利用は禁止」と書かれている記事がありますが、規約の条文はもっと具体的です。ハローストレージの契約約款(第21条)から、在庫保管に関わる部分を挙げます。
- 禁止されていること①:事務所として使う
-
「レンタルボックスを住居及び事務所等の目的で使用すること、または物品類の収納目的以外で使用すること」が禁止されています。荷物を置くのは「収納」ですが、そこに机を置いて作業を続けるのは「事務所等の目的」に近づきます。梱包や検品を中でやるつもりなら、契約前に可否を確認してください。
- 禁止されていること②:倉庫業・他人の荷物
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「レンタルボックスを利用して倉庫業を営む行為及び第三者からの寄託を受ける行為」が禁止されています。自社の在庫を置くのは該当しませんが、他社の商品を預かって保管代行するのは規約違反になります。
- 禁止されていないこと:自社の物品を収納する
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条文は「物品類の収納目的」であることを求めているだけで、その物品が私物か商品かを区別していません。自社の在庫を収納すること自体は、この条文では禁止されていません。ただし物件ごとの個別の条件がある場合があるため、申し込み前に確認してください。
宅配型には別の線引きがあります。minikuraの法人向けサービスは、対象を「法人で利用するアイテム(備品、什器、ノベルティ、販促物、制作サンプルなど)」と説明しており、冷蔵・冷凍、危険物、貴重品は対象外としています。販売用の在庫がどう扱われるかは、事前に確認が必要です。
なお配送業者からの荷受けができるかは、公式に記載を見つけられませんでした。無人管理の物件では受け取る人がいません。発送拠点として使うつもりなら、必ず事前に確認してください。
補償の上限が、在庫の金額と桁で合わない
補償の上限は、法人にとって最大の論点です。個人の私物なら上限に達しませんが、在庫は単価×数量で簡単に超えます。
| サービス | 補償の内容 | 上限 |
|---|---|---|
| minikura | 標準で付帯 | 1箱1万円。あんしんオプション(月55円/箱)で最大10万円 |
| ドッとあ〜るコンテナ | 補償料 月500円 | 火災・盗難のみ/単価20万円以下/上限30万円(10万円超は事前申告) |
| キュラーズ | 火災保険・盗難保険付き。保険料は同社が全額負担 | 公式に上限の記載なし |
| ハローストレージ | 安心保証パック(月880円〜の別料金) | 公式に上限の記載なし |
在庫の金額と並べると、差がはっきりします。
| 1箱の中身 | 1箱の在庫金額 | minikuraの補償 | 自己負担 |
|---|---|---|---|
| 単価1,000円 × 50個 | 50,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
| 単価3,000円 × 30個 | 90,000円 | 10,000円 | 80,000円 |
| 単価10,000円 × 20個 | 200,000円 | 10,000円 | 190,000円 |
| 単価30,000円 × 10個 | 300,000円 | 10,000円 | 290,000円 |
在庫を預けるなら、補償から逆算してください。
- 1箱あたりの在庫金額を、補償の上限以下に収める。高単価の商品は1箱に詰め込まない
- あんしんオプション(月55円/箱)は必ず検討する。10箱で月550円で、上限が1万円から最大10万円になる
- 免責事由を確認する。minikuraは地震・津波・大水・暴風雨・虫害を免責としており、水害で在庫が全損しても補償されません
- 高額な在庫は、補償の上限が明示されていないサービスを選ぶか、自社で保険をかける
minikuraの補償1箱1万円と、オプションで上げられる範囲は評判記事で整理しています。

全収納スペースが火災保険・盗難保険付きで、保険料は同社が負担します。

事務手数料・保証金・管理費・解約費は0円。実費はセキュリティカード代2,970円(税込)のみです。
9社の補償の対象と上限額は、こちらで一覧にしています。

出庫が月3回になると、宅配型より部屋タイプが安い
在庫は「置きっぱなし」ではありません。売れれば出します。宅配型は取り出しのたびに1箱1,100円かかるため、回転率が高いほど不利になります。
| 月の出庫回数 | 宅配型10箱の保管料 | 取り出し送料 | 月の合計 |
|---|---|---|---|
| 0回 | 3,200円 | 0円 | 3,200円 |
| 1回 | 3,200円 | 1,100円 | 4,300円 |
| 2回 | 3,200円 | 2,200円 | 5,400円 |
| 3回 | 3,200円 | 3,300円 | 6,500円(部屋タイプを超える) |
| 5回 | 3,200円 | 5,500円 | 8,700円 |
月3回出庫すると、宅配型の合計は6,500円になり部屋タイプを超えます。出庫が2回までなら宅配型、3回以上なら部屋タイプが目安です。
ただし部屋タイプは自分で出しに行く必要があります。宅配型は集荷と配送を任せられるので、移動の時間まで含めて比べてください。
在庫を預ける料金シミュレーション
預ける箱数と期間を入れてください。宅配型2社の総額を同じ条件で計算します。
段ボール何箱を、何ヶ月預ける?
料金は2026年8月26日に各社公式サイトで確認した内容にもとづく試算です。 最低保管期間(3ヶ月)の早期取り出し料金と取り出し送料を含めています。 実際の金額はプラン・ボックスの種類により変わります。
出庫が月2回までなら宅配型が安く済みます。在庫を預けるなら、あんしんオプション(月55円/箱)もあわせて検討してください。

初期費用・BOX送料・預け入れ送料は0円。箱が届いてから詰めればOKです。
宅配型2社の取り出し条件の違いはこちらで詳しく比べています。

法人名義で契約するときの書類
法人名義は個人名義と必要書類が違います。公式に記載のあるものだけを並べます。
| サービス | 法人名義で必要なもの |
|---|---|
| ハローストレージ | 商業登記簿謄本(発行後3ヶ月以内)/会社実印または角印(WEB申込なら印鑑不要)/金融機関お届け印(口座振替の場合) |
| キュラーズ | 個人と同じ本人確認書類2点に加え、登記簿謄本(複写可・12ヶ月以内発行) |
| スペースプラス | 代表取締役の運転免許証/マイナンバーカードのコピー、発行日から3ヶ月以内の登記事項証明書 |
登記簿謄本の有効期間が3ヶ月と12ヶ月で違います。取り直しの手間を避けたいなら、申し込みの直前に取得してください。スペースプラスは賃料保証会社(ジェイリース)の審査があります。
審査と必要書類の全体像は、こちらで整理しています。

請求書払いの可否と登記簿の有効期限は、法人契約の記事で全社を比較しています。

事業の規模で、預け先は変わっていく
トランクルームが向くのは一定の規模までです。超えたら次に移る前提で選んでください。
段ボール数箱〜10箱程度・出庫は月2回まで
宅配型が向きます。1箱320円からで初期費用は0円、集荷に来てもらえるので運ぶ手間もありません。ただし補償は1箱1万円が上限なので、1箱あたりの在庫金額を抑える必要があります。
箱数が増える・出庫が月3回以上
屋内型トランクルームが向きます。出し入れの回数に関係なく月額が変わらず、24時間出入りできる物件もあります。ただし事務所として使うことは規約で禁止されているため、検品や梱包を中で行うつもりなら事前に確認してください。
荷受けや発送を任せたい・在庫金額が大きい
トランクルームの範囲を超えます。規約で「倉庫業を営む行為及び第三者からの寄託を受ける行為」が禁止されていることからも分かるとおり、トランクルームは保管の責任を負う仕組みではありません。入出庫の代行や在庫管理が必要なら、物流会社の倉庫サービスが対象になります。
屋内型と屋外型では、空調と補償の条件が変わります。

物件ごとの設備は実測すると差がありました。契約前の確認点をまとめています。

よくある質問
- トランクルームに商品の在庫を置いてもいいですか?
-
自社の在庫を収納すること自体は、規約で禁止されていません。ハローストレージの契約約款(第21条)が禁止しているのは「レンタルボックスを住居及び事務所等の目的で使用すること、または物品類の収納目的以外で使用すること」と「レンタルボックスを利用して倉庫業を営む行為及び第三者からの寄託を受ける行為」です。つまり作業場にすることと、他人の荷物を預かることが禁止されています。物件ごとの条件がある場合もあるため、申し込み前に確認してください。
- 在庫の補償はどうなりますか?
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上限が低いことに注意してください。minikuraの補償は通常1箱1万円で、あんしんオプション(月55円/箱)を付けると最大10万円までです。単価1万円の商品を20個入れると1箱20万円になり、19万円が自己負担になります。ドッとあ〜るコンテナは火災・盗難のみで単価20万円以下・上限30万円です。また地震・津波・大水・暴風雨などは免責事由とされていることがあります。
- 宅配型と部屋タイプ、どちらが向いていますか?
-
出庫の回数で決まります。宅配型は取り出しが1箱1,100円かかるため、10箱を預けた場合、月3回出庫すると保管料と合わせて6,500円になり、当サイトが実測した23区の屋内型の最小室(月額6,350円前後)を超えます。出庫が月2回までなら宅配型、3回以上なら部屋タイプが目安です。ただし部屋タイプは自分で出しに行く必要があるため、移動時間も含めて判断してください。
- トランクルームで荷受けや発送はできますか?
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公式に記載を見つけられませんでした。トランクルームは無人管理の物件が多く、配送業者から荷物を受け取る人がいません。発送拠点として使うつもりなら、契約前に必ず個別に確認してください。入出庫の代行が必要な規模になっているなら、物流会社の倉庫サービスが対象になります。
- 法人名義で契約するには何が必要ですか?
-
登記簿謄本が共通して必要です。ハローストレージは商業登記簿謄本(発行後3ヶ月以内)と会社実印または角印ですが、WEB申込なら印鑑は不要です。キュラーズは個人と同じ本人確認書類2点に加えて登記簿謄本(複写可・12ヶ月以内発行)、スペースプラスは代表取締役の本人確認書類のコピーと発行日から3ヶ月以内の登記事項証明書です。有効期間が3ヶ月と12ヶ月で違う点に注意してください。
- 保管料は経費にできますか?
-
事業のために使っている費用であれば経費として扱うのが一般的ですが、勘定科目の選び方や按分の考え方は事業の実態によって変わります。当サイトは税務の専門家ではないため、具体的な処理は税理士や所轄の税務署にご確認ください。領収書や請求書の発行方法は各社で異なるため、契約前に発行の可否と方法を確認しておくと後で困りません。
在庫と一緒に書類を置くなら、法定の保存期間と禁止収納物の扱いを別記事で確認できます。

まとめ
法人の在庫では、料金より規約と補償が先に効きます。
この記事で確認した要点です。
- 自社の在庫を置くこと自体は規約違反ではない。禁止されているのは「事務所等の目的での使用」と「倉庫業・第三者からの寄託」
- 補償の上限が在庫の金額と桁で合わない。minikuraは1箱1万円(オプションで最大10万円)。単価1万円×20個なら19万円が自己負担
- 出庫が月3回を超えると、宅配型は部屋タイプより高くなる(10箱・取り出し1,100円/回で試算)
- 法人名義は登記簿謄本が必要。有効期間はハローストレージ3ヶ月・キュラーズ12ヶ月と違う
- 荷受けや発送の可否は公式に記載が無い。必ず事前に確認する
本記事の規約・料金は2026年8月19日に各社公式サイトで確認し、部屋の月額は同日に当サイトが集計した実測値です。内容は変更される場合がありますので、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。税務の取り扱いについては税理士等の専門家にご相談ください。
解約の条件も、事業で使うなら先に確認しておいてください。

物件ごとの月額は実測すると幅がありました。23区の集計結果はこちらです。

サービス全体を総額で比べるなら、こちらにまとめています。



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