トランクルームを探すと「空調完備」「空調あり」という表示が出てきます。夏に荷物が傷まないか気になって、空調のある物件を選べば安心なのかを知りたくなります。
この記事では、各サービスが公式に書いている温度の扱いを11サービスぶん確かめ、気象庁の実測気温と各サービスが公開している「外気±◯℃」から、夏に中が何度になるかを計算しました(2026年9月11日時点)。
「空調あり」は、温度を管理しているという意味ではありません。ハローストレージは公式のよくある質問で「※空調のある物件につきましても、温度・湿度の管理は行っておりません」と書いています。空調を入れている屋内型でも「夏季のみ28度前後で運転」です。
屋外コンテナは、夏に中が40℃を超えます。ハローストレージは屋外型を「外気温+5度前後」と公開しています。この値を気象庁の実測気温に当てると、東京の2026年6〜8月は中が40℃以上になった日が12日、最高で42.1℃という計算になります。
だから「空調あり」の表示では決まりません。決め手は、預ける物が夏に28℃前後でも平気かどうかです。平気でないなら、温度を数字で公開しているサービスに預けるか、夏だけ別の場所に移します。
「空調あり」は温度を管理している意味ではない
最初に、いちばん誤解されているところから。物件検索に出る「空調有」のアイコンは、室温を一定に保つという約束ではありません。
ハローストレージの公式よくある質問には、はっきりこう書かれています。「※空調のある物件につきましても、温度・湿度の管理は行っておりません」。屋内型については「夏季のみ28度前後で運転しておりますが、温度湿度管理は行っておりません」、屋外型については「天井部分などには断熱材を使用しており、外気温+5度前後」です。
ストレージ王も同じ立て付けで、「屋内タイプ(空調設置店舗)は夏場28〜29度の温度設定」、屋外タイプは「外気温プラスマイナス5度で湿度管理しておりません」と公開しています。
つまり空調は、人が作業できる程度まで室温を下げる設備であって、荷物のために一定の温度を保つ設備ではありません。当サイトが確認した範囲では、空調のある部屋の設定温度を公開している2サービスとも、夏は28〜29度でした。
湿度とカビの扱いはサービスごとにもっと差があります。そちらは別記事で11サービスぶん並べています。ここから先は温度だけの話です。

【実測】屋外コンテナの中は東京の夏に40℃を超える
各サービスは「外気±5〜7℃」とだけ公開しています。外気そのものは気象庁が全部公開しています。この2つを掛け合わせると、中が何度になるかが出ます。ハローストレージの「外気温+5度前後」を、気象庁が観測した2026年6〜8月の日ごとの最高気温に当てました。
| 都市 | 夏の最高気温 | 35℃以上の日 | コンテナ内の最高 | 中が40℃以上の日 |
|---|---|---|---|---|
| 東京 | 37.1℃ | 12日 | 42.1℃ | 12日 |
| 名古屋 | 39.9℃ | 29日 | 44.9℃ | 29日 |
| 大阪 | 38.6℃ | 33日 | 43.6℃ | 33日 |
| 福岡 | 39.0℃ | 38日 | 44.0℃ | 38日 |
| 札幌 | 33.0℃ | 0日 | 38.0℃ | 0日 |
外気が35℃なら中は40℃なので、表の「35℃以上の日」と「中が40℃以上の日」は同じ日数になります。東京は91日のうち12日、屋外コンテナの中が40℃以上になった計算です。最高は42.1℃でした。名古屋は44.9℃、大阪と福岡も44℃前後まで上がります。札幌だけは40℃に届きません(2026年は0日)。
2026年の夏は、2025年より涼しいほうでした。東京の35℃以上の日は2025年が25日、2026年が12日で、2025年ならコンテナ内の最高は43.5℃になります。暑い年に当たると、もう1〜2℃上がると考えておくほうが安全です。
なお、ドッとあ〜るコンテナは「おおよそプラスマイナス7℃前後」と公開しています。こちらの値で計算すると、東京で中が40℃以上になる日は23日に増えます。±は幅の表現なので、上振れ側を見ておくという読み方です。
【実測】ハローストレージで空調があるのは屋内型だけ
そもそも、空調のある物件はどれくらいあるのか。ハローストレージの東京23区の物件ページを全部見て、設備の表示を数えました。公式サイトマップの329件のうち、掲載中の262件が対象です。
| 種別 | 件数 | 「空調有」の表示 | 「断熱材」の表示 |
|---|---|---|---|
| 屋内型 | 116件 | 83件(72%) | 0件 |
| 屋外型(コンテナ) | 140件 | 0件 | 45件(32%) |
屋外型で「空調有」の表示が付いた物件は140件中0件でした。屋外コンテナに空調は付きません。付いているのは断熱材で、45件(32%)に表示があります。断熱材は温度の振れを抑えるもので、冷やす設備ではありません。
屋内型は116件中83件(72%)に「空調有」の表示がありました。裏を返すと、屋内型でも33件は空調の表示がありません。「屋内型だから涼しい」ではなく、物件ごとに確かめる必要があります。
温度を数字で公開しているのは宅トラだけ
「温度を管理しています」と書いているサービスでも、何度なのかまで書いているのは、当サイトが公式を確認した11サービスのうち宅トラだけです。
| サービス | 公式に書かれている温度の扱い | 数字 |
|---|---|---|
| 宅トラ | 倉庫は茨城県古河市。温度20〜25℃/湿度55〜65% | あり |
| ハローストレージ | 屋内型は「夏季のみ28度前後で運転」/屋外型は「外気温+5度前後」/「空調のある物件につきましても、温度・湿度の管理は行っておりません」 | あり |
| ストレージ王 | 屋内(空調設置店舗)は「夏場28〜29度の温度設定」/屋外は「外気温±5度」 | あり |
| スペースプラス | 屋外は「天井・側面に断熱材を使用し、温度は外気±5℃」 | あり |
| ドッとあ〜るコンテナ | 屋外は「おおよそプラスマイナス7℃前後」 | あり |
| minikura | 「温度・湿度は24時間徹底管理」 | — |
| サマリーポケット | 「入出庫の際の急激な気温の変化を避けるため、季節により温度・湿度を変更」 | — |
| キュラーズ | 「独自の空調システムとセンサーが24時間、館内の温度・湿度を適正に管理」 | — |
| スペラボ | 「空調・換気がある屋内型レンタル収納スペース」 | — |
| 加瀬のレンタルボックス | 公式に温度・空調の記載を見つけられず | — |
| プラスルーム | 空調そのものが無い(公式の選び方ページがエアコン付きを勧めていない) | — |
保管する温度の範囲を数字で公開しているのは、宅トラの「20〜25℃」だけでした。ハローストレージ・ストレージ王・スペースプラス・ドッとあ〜るの4サービスも数字を出していますが、こちらは「管理していない」ことを説明するための数字です。minikura・サマリーポケット・キュラーズは管理していると書いていますが、何度かは公開していません。
数字が無いことを責める話ではありません。倉庫の条件は建物ごとに違うので、一律の数字を約束しにくいのは理解できます。読者にとって大事なのは、「管理している」という言葉の強さがサービスごとに違うという点です。
トランクルームの外まで広げると、人形店や倉庫には、保管する場所の温度と湿度を数字で公開しているところがあります。雛人形と五月人形の預け先は、雛人形・五月人形の保管サービスの記事で比べています。

暑さで荷物が傷んでも、約款では会社の責任にならない
温度が原因で荷物が傷んだとき、弁償されるのか。各サービスの約款を見ると、答えははっきりしています。
| サービス | 免責に書かれている温度の語 | 条文 |
|---|---|---|
| ハローストレージ | 「地震、津波、風雨、高潮、落雷、大雪、火災、気温や湿度の変化等の自然災害」 | 約款 第17条① |
| 加瀬のレンタルボックス(屋内型) | 「温度・湿度等の自然現象の変化により、収納物に変化・変質・錆・カビ・腐敗・鼠害・虫害等が生じた場合」 | 約款 第12条1項(1) |
| 加瀬のレンタルボックス(バイク) | 「温度・湿度等の変化によりバイク等収納物に変化・変質・錆・カビ・腐敗・鼠害・虫害等が生じた場合の損害」 | 約款 第10条2項 |
気温の変化による損害は、当サイトが確認した約款では会社の責任になりません。補償(保険)の対象も火災・盗難などの事故で、暑さで変形した・溶けたは対象外です。つまり温度は、借りる前に自分で見ておくしかない条件です。
補償の対象と上限は、サービスごとに別記事で並べています。

夏に28℃を超えて困る物と、平気な物を分ける
屋外コンテナは夏に40℃前後、空調のある屋内型は28℃前後、温度を管理している宅配型は20〜25℃です。預ける場所は、この3段階に分かれます。
- 屋外コンテナ(夏に40℃前後)
-
タイヤ・工具・アウトドア用品・スチール製品・ガーデニング用品など、熱で変わらない物に限ります。東京で中が40℃以上になる日が12日ある前提で選びます。
- 空調のある屋内型(夏に28℃前後)
-
衣類・布団・本・家具など、常温の室内に置いておける物なら問題になりません。家の押し入れと同じくらいの条件だと考えると分かりやすくなります。
- 温度を管理している宅配型(20〜25℃)
-
熱に弱い物はここです。電子機器・レコードやテープ・写真・革製品・楽器・ろうそくや化粧品など、夏の室内でも置き場所を選ぶ物が当てはまります。
迷ったら「家のベランダに1年置けるか」で考えると、屋外コンテナに向くかどうかが判断できます。ベランダに置けない物は、屋内型か宅配型です。
楽器のように温度と湿度の両方で条件が決まる物は、別記事で公式の保管条件を並べています。

ワインは、この3段階のどれよりも低い温度で預けます。温度の数字を公開しているワインの保管サービスは14〜15℃前後で管理していて、預け先と1本あたりの料金は別の記事で比べています。

サーフボードを屋外コンテナに置いてよいかは、湘南と一宮の近くの気温で計算したサーフボードの記事で確かめられます。

空調のある物件を探すなら、物件ページの表示で絞る
空調のある屋内型を探すなら、物件検索の設備表示で絞り込めます。ハローストレージは物件ページに「空調有」の表示が出るので、借りる前に分かります。当サイトが数えた東京23区では、屋内型116件のうち83件に表示がありました。ただし「空調あり」は室温を一定に保つ約束ではないので、夏は28度前後だと考えて預ける物を決めてください。

ハローストレージは物件ページに「空調有」「断熱材」の表示が出ます。屋内型か屋外型かと合わせて、借りる前に確かめられます。
郵便番号を入れるだけで空室と月額が確認できます。WEB申込で初期費用が割引されます。
熱に弱い物を夏だけ避難させたいなら、温度を管理している宅配型が答えになります。minikuraは「温度・湿度は24時間徹底管理」と公式に書いていて、段ボール1箱から預けられます。部屋を借りずに箱単位で出せるので、夏の数ヶ月だけ移す使い方ができます。保管する温度の数字までは公開されていない点は、承知のうえで選んでください。

minikuraは1箱から預けられて、預け入れの送料は0円です。熱に弱い物だけを夏のあいだ移す使い方に向きます。
初期費用・BOX送料・預け入れ送料は0円。箱が届いてから詰めればOKです。
よくある質問
- 「空調あり」のトランクルームなら、夏でも涼しいですか?
-
室温を一定に保つという意味ではありません。ハローストレージは公式のよくある質問で「※空調のある物件につきましても、温度・湿度の管理は行っておりません」と明記し、屋内型は「夏季のみ28度前後で運転」としています。ストレージ王も空調設置店舗は「夏場28〜29度の温度設定」です(2026年9月11日確認)。
- 屋外のコンテナは夏に何度になりますか?
-
ハローストレージは屋外型を「外気温+5度前後」、スペースプラスとストレージ王は「外気±5℃」、ドッとあ〜るコンテナは「おおよそプラスマイナス7℃前後」と公開しています。気象庁が観測した2026年6〜8月の東京の最高気温にこの値を当てると、中が40℃以上になった日は12日、最高で42.1℃という計算になります。当サイトの計算であって、コンテナ内を実測したものではありません。
- 暑さで荷物が変形したら、弁償してもらえますか?
-
当サイトが確認した約款では、弁償されません。ハローストレージは第17条①で「気温や湿度の変化等の自然災害」を、加瀬のレンタルボックスは「温度・湿度等の自然現象の変化」による変化・変質を免責事由に挙げています。補償の対象も火災・盗難などの事故で、暑さによる変形は入っていません。
- 空調のある物件はどれくらいありますか?
-
当サイトがハローストレージの東京23区262物件を数えたところ、「空調有」の表示があったのは83件で、すべて屋内型でした。屋内型116件のうちの72%にあたります。屋外型140件では0件で、代わりに45件に「断熱材」の表示がありました。
- 夏の暑さに弱いのはどんな物ですか?
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電子機器、レコードやカセットテープ、写真やフィルム、革製品、楽器、ろうそくや化粧品などは、夏の室内でも置き場所を選ぶ物です。40℃前後になる屋外コンテナには向きません。衣類・布団・本・家具は、空調のある屋内型なら問題になりにくい物です。
- 温度を管理しているサービスはどこですか?
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当サイトが11サービスの公式を確認した範囲では、保管温度を数字で公開しているのは宅トラの「20〜25℃」だけでした。minikura・サマリーポケット・キュラーズは「管理している」と書いていますが、何度かは公開していません。ハローストレージ・ストレージ王・スペースプラス・ドッとあ〜るは数字を出していますが、「管理していない」ことを説明するための数字です。
まとめ
「空調あり」で選ぶのではなく、預ける物が何度まで平気かで選びます。
- 「空調あり」の意味
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室温を一定に保つ約束ではありません。ハローストレージは空調のある物件でも「温度・湿度の管理は行っておりません」と明記し、夏季は28度前後で運転しています。
- 屋外コンテナの温度
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公式の「外気温+5度前後」を気象庁の実測気温に当てると、東京の2026年夏は中が40℃以上の日が12日、最高42.1℃。名古屋は44.9℃。札幌は40℃に届きません。
- 空調のある物件の数
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ハローストレージ東京23区262件のうち「空調有」は83件で、すべて屋内型。屋外型140件は0件で、断熱材の表示が45件。
- 責任の所在
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気温の変化による損害は、当サイトが確認した約款では会社の責任になりません。温度は借りる前に自分で見ておく条件です。
本記事の公式表記は各サービスのサイト・よくある質問・契約約款から2026年9月4日〜2026年9月11日に確認し、気温は気象庁「過去の気象データ検索」の日ごとの値(2025年・2026年6〜8月)を使いました。コンテナ内の温度は各サービスが公開している「外気±◯℃」を当てた計算で、当サイトが実測したものではありません。公式の記載は更新されるため、契約前に最新の内容をご確認ください。


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